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2008/11/16

切なすぎる結末

夕方、暗くなってから犬の散歩にヨシダブチョーと歩いてた。塾に行った娘をピックアップする予定もあったので急いでいた。しかし路地でヨシダブチョーが年老いた男性に声をかけられ、何か話している。

「何を世間話してるんだー」と思いながら近づいたら「近くの団地に行きたいんだけど心臓が苦しくて歩けないらしい」と戸惑った顔。そらえらいこっちゃ。でも救急車を呼ぶほどでは無いらしい。とりあえず車を取ってこようと大急ぎで走る。犬どもより走る。ぜーはー言いながら車をとって引き返すと、ヨシダブチョーが男性の奥さんと電話で場所を説明してる。どうやら自転車で来るらしい。自転車で迎えに来てもどうにもならんやろと思ったが仕方がない。さらに間が悪く娘を迎えに行く時間が迫っている。

娘を迎えに行くヨシダブチョーと交代し、道ばたで男性と奥さんを待つことにした。その間、少し落ち着いてきたので病状や昔話などをしていた。どうやら名古屋の有名料亭で料理をされていたらしい。フランスの大統領と貴乃花に料理を出せた自慢話がうれしそうだった。

団地に行くのは友達のところですか?と聞いたら、「豆腐の配達に行く」という。手には豆腐一個分の小さなクーラーバッグ。

たった一個の豆腐を配達するために暗がりの中を歩いて道に迷ってしまった老人。

う〜〜ん、と思いながら話していたらヨシダブチョーが娘を乗せて帰ってきた。男性の奥さんはまだ。少し楽になったから配達を終えたいと言う。結局ヨシダブチョーをその場に残し、車で配達先の団地へ向かった。

団地には到着したが、配達先が今ひとつうろ覚え。エレベーターは無いが三階まで上がるらしい。いくつかある上り階段をうろ覚えのまま一緒に上がる。そのころにはぎゅっと手をにぎりしめ、ゆっくりとともに上がる。上がった先の表札を見て「ここや」と喜ぶ老人。

「あ〜よかった」と思いながら遅くなった詫びを一緒に言おうと構えたら、出てきた家の人が「もう来なくていいって、こないだも言ったじゃないですか」と言い捨てられた。老人は何か言ったけど、とりつくしまもなく断られた。どうやら来ると言ってこなかったり配達曜日がバラバラだったらしく家の人も困惑してた。

落胆する老人と階段を降りる最中にヨシダブチョーと老人の奥さんが現れ、結局タクシーで病院へ向かうということでその場で見送った。

なんか無性にせつなくて泣けてきた。

豆腐ひとつを配達する仕事がどういう経緯か知らないので安易なことは言えない。でも迷いながら夜道を歩き、心臓の苦しみに耐えながら上がった階段の先に冷たい結果。あんまりだろう。誰が悪いわけでは無いけど悲しすぎる。

世の中には無情なことも非情なことも、石ころのように転がっている。でもひとつでも、少しでも無くなればいいなと思いながら重い気持ちで家路についた。

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コメント

>でも迷いながら夜道を歩き、心臓の苦しみに耐えながら上がった階段の先に冷たい結果。あんまりだろう。誰が悪いわけでは無いけど悲しすぎる。

その状況をたまたま見ていたからそう思うだけで、自分が買う側だったら同じようにシャチョーも手を下すでしょう?

そうですね。ボクは聖人君子でも神様でもないので蟻や草花は踏みつぶすし、牛や豚も食べる人間です。豆腐も必要なければ買わないでしょう。

別に買わなかった人に何か言う訳ではありませんよ。石ころのように転がる無情や非情が少しでもなくなればいいと思ってるだけです。
コメントありがとうございました。

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